匠の技が生きる空間:ホテル川久探訪

 まさしく博物館に泊まる気分を味わいたい人には行ってほしいと思う、

南紀白浜温泉ホテル川久をご存知ですか?

ホテル川久外観の一部。ここだけ見るととても日本にある建造物には見えないですよね。

 ご縁があって宿泊しましたが、こんな建築物が現代に残っていてくれてよかったと勝手に感動してしまったので、そんなホテル川久をにっこり研究室目線で紹介したいと思います。

専門性と美学の交差点

 当時(バブル期)莫大な金額と世界中から一流の職人を集め、日本にはないホテルを目指し建築したことを知りました。

 感動ポイントは多々あれど、どんな方々が建築したのかも気になるとこ。

職人を集めるにも一流を知っていないとできないことであるし、一流を集めたとしてもそれを統括しビジョンを掲げて作り上げていかないといけない。

これを成し遂げたっていうことですからすごいことですよね。

一流のものを集めても調和していなかったり、居心地の悪いものもありますがそうではないんですよね。

各職人が作り出す美学が集大成された博物館って感じです。

ラウンジの一画に建築家の紹介やホテル建築時のエピソードや建築工程の紹介雑誌があります

ちょこっと紹介
  • ギネス認定の金箔天井、3人の匠の手による圧巻の作品
  • 昇ってみたくなる螺旋階段の造形美
  • 美しいシュトックマルモの柱
  • 手作業で敷かれた輝くローマンモザイクタイルの床は踊り出したくなるほどの美しさ
  • 象牙細工が施された弾けるなら弾いてみたいスタインウエイピアノ
  • 椅子好きになたまらない、全ての椅子に座りたくなるブランド椅子
  • 寄木細工とブルーバフィア石で作られた1tの重すぎるエレベーター
  • バリー・フラナガン作2羽の世界最大うさぎのお出迎え
  • 紫禁城と同じ瓦… などなど数えきれない

エントランスはガラス張りになっており調度品が目を惹く。
ロビーは圧巻の風景。金箔天井が陽の光で輝いている。
ローマンモザイクタイルはいつまででも見ていられる。

空間と体験の創造

 ダリや横山大観が惜しげもなく飾られている美術館や、チェルベルティの洋賓会場など…

ホテルには様々な空間がありますが、どの空間も演出が楽しめると言うことも滞在して体験し記憶に残るものでした。

まさしくそこは異界という言葉がふさわしい、「バブル時代のものだから」というなんとなく郷愁漂うような言葉で表現するには勿体無い空間です。

現代ではこれだけの建築資材を購入することは到底不可能で、それは客室においても同じです。

贅沢に創り上げられていることに感激しました。

年数が経っているとはいえ、現代では全てが再現不可能な規模感で存在しています。

さらに紹介
  • ワイン好き集合!絶対満足ワインセラーツアー
  • 一度は参加したい、川久ミュージアムツアー
  • 体験したい!インペリアルラウンジ
  • 見応えあるオーナーズコレクションのあれこれ…などなど

ちょっとした冒険に来たように感じさせられる空間。
外につながる出口までの空間も楽しめる。
天井や床、シャンデリア、2世紀の壁画、椅子など全てにおいて見応えがある。
インペリアルラウンジ内、大理石の美しい洋の空間も素敵だが、和の空間もありとてもくつろげる。
インペリアルラウンジ内で飾られている創業当時の漆器が興味深い。
インペリアルラウンジ内、立体のダリ作品。
ワインセラーツアーではオーナーコレクションの様々なものを見ることができる。
ワインセラーツアーでは貴重なワインを見せてもらうことができる。
ワインセラーの螺旋階段も素敵だが、東洋でNo.1の称号をもらった当時はワインが棚にびっしり並んでいたらしい。

まとめ

建築好き・美術品好き・温泉・美味しいバイキングも好き!!

長時間の飛行機は嫌だけど、海外に行った気分を味わいたい!

写真を撮るのが好き!

そんな方にぜひおすすめしたいホテルです。

 訪れるたびに新しい発見ができる、そんな楽しみ方ができるホテルなのではないでしょうか?

毎回異なる客室に泊まる楽しみもありますね。

博物館とも言えるホテル川久、興味が沸いた方はぜひ訪れてみてくださいね。