5年に1度しかないお祭りがあるって知っていますか?
その地域によって大切にされているお祭りって、実は自分が知らないだけでたくさんあるのかも知れないですね。
今回はそんな伝統的なお祭りを1つ紹介したいと思います。
春照
皆さんはこの漢字の読みわかりますか?
これ「すいじょう」と読みます。ちょっと難しいですよね。
春照地区は滋賀県米原市にあります。滋賀県というと伊吹山を思い浮かべる方も少なくないのでは?
伊吹山は日本のほぼ中央に位置し、東西を分ける山として、敦賀湾と伊勢湾を結ぶ交通の要所でもあります。
北国海道(北国脇往還)と呼ばれる旧街道は、江戸時代に五街道が整備された際、脇往還として機能しました。この道は、関ヶ原(中山道)と木之本(北国街道)を結び、その間に藤川、春照、小谷(湖北町)の宿場が設置されました。
春照はその昔は、旅人や商人たちが行き交う重要な宿場町として機能していたことがわかります。
春照太鼓踊り
1671年から始まったとされ、戦後は途絶えたものの復活したようです。
滋賀県無形民俗文化財に選定されています。
古代信仰において太鼓は雷鳴に擬すものとして、神様との交流を行うために太鼓を打つことをしたようです。
一般的には雨乞い踊りと呼ばれていますが、雨をいただいたことへの神様へのお礼を行う返礼踊りです。
奴、山伏、社寺方奉行が登場します。
初めて見る奴さん
太鼓踊りの奴さんの前面ボディーには絵が描かれており、それを見せていただくのも貴重な経験の一つで驚いた出来事。
絵師さんは太鼓踊りの日の夜明け前からお仕事をされていると伺いました。(2019年は間近で見ることができましたが、2024年からは部屋の中には入れず、屋外からの撮影は許可されています。)
北国脇往還を進み八幡神社まで行列は進む
奴さんの勇壮な姿も印象的ですが、ちびっ子たちが太鼓を力強く叩き、叩きバチを軽やかにくるりと回す動作や、真剣な表情で横笛を吹く姿には、練習の積み重ねが感じられ、思わず胸が熱くなります。
5年でますます太鼓や笛が上手になった子やまた5年後が楽しみな子やらがたくさん。少子化が進む中、子供達がお祭りを支えてくれていることにも感謝ですね。
みんなの一生懸命さが、見る人の心に深く響き、感動を誘わずにはいられません。
伝統的な大切な神事であることがよくわかります。
行列の前には祭りの始まりを知らせるため、東西南北の四方から町の中心に向かって、横笛を吹き、鉦を鳴らしながらの二人組が集まって来るのが慣わしのようです。
鉦と横笛の素敵な音色と、春照の素敵な景色を撮らせていただいたのでぜひInstagramを見てくださいね。
最後に
5年に1度の太鼓まつりは、米原市の上野地区でも行われています。上野地区では2023年に8年ぶりの太鼓踊りが開催されました。上野地区では三ノ宮神社境内で行われます。こちらも三ノ宮神社まで太鼓踊りの行列が進んでいきます。
上野地区や春照地区の太鼓踊りはどちらも伝統的な大切なお祭りです。これからも長く続いていってほしいと願うばかりです。
米原市春照には伊吹山文化資料館があります。伝統や信仰、など詳しく知りたいと思った方はぜひ行って見て下さい。